カテゴリー別アーカイブ: Animation

Animation、アニメ、アニメ業界

アニメの背景美術を志す人へのアドバイス

はじめまして。

ご質問の、アニメの背景美術を志すにあたって、これから専門学校でデジタルメインのコースと、アナログメインのコースのどちらを選ぶべきか、という件についてお答えします。

まずアニメ業界で背景美術に携わる人にとっての、おそらく共通の認識としては、

  • アナログで絵を描いてきた人がデジタルで絵を描く→可能
  • デジタルで絵を描いてきた人がアナログで絵を描く→不可能

ということです。
漫画家でも、今までコピックや絵の具やカラーインクを使っていた人がデジタル彩色になることはあっても、今までデジタル彩色だった人が、アナログの画材で描くようになった例ってほとんど無いですよね。
ですから、アナログとデジタルどちらを学ぶのが良いか、という質問に対しての答えとしては、ぶっちゃけつぶしがきくのはアナログだと言っていいと思います。
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ゲーム業界とアニメ業界での撮影(コンポジッター)の違い

アニメ業界でいう”撮影”という役職はアナログ時代の名残だ。
昔は撮影台という、巨大な顕微鏡のような形の装置があり、台の上に背景を載せて、その上にセル画を載せて、バシャッと上に設置されたカメラで撮っていたのだが、2010年現在、「サザエさん」を除いてこのやり方で撮影している国内のアニメーション会社はない。
おおかたの会社はスキャナーで取り込んだり、一からデジタル上で描いた各素材をAdobe After Effectsを使って合成している。

だからゲーム会社のコンポジッター、あるいは映像業界のコンポジッターと、アニメ業界の撮影は使う機材としてはほぼ変わらない環境にある。
で、やってることもほぼ変わらない。
基本的には他部署が制作した素材―背景とキャラクターとを合成する。特殊効果を追加したり、画面の質感を高めたり統一したりする。
また編集の仕事になる場合も多いが、セリフや音楽、音効を合わせたりすることもある。
つまり最終的に視聴者もしくはユーザーが目にする映像はコンポジッターが作る。

でもここからが大事なんだけど、アニメ業界のコンポジッターはタイミングに対する権限を持っていない。
具体的に例を挙げる。
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広告 (SP) 業界の雑感、近況

3月から新しい職場で働いている。 主に広告におけるセールスプロモーション(SP)の企画、ノベルティの製造などをやっている会社だ。 「販売促進用のグッズ屋さん」というとわかりやすいだろうか。 そろそろ働き始めて3ヶ月。試用期間が終わる。 勝手な見込みだけど、なんとか雇い続けてもらえそうな塩梅だと思う。 私はそこで、クライアントへのプレゼン資料作成、パッケージを含めたノベルティのデザイン、入稿データ作成などを担当している。 企画ディレクターでもアートディレクターでも、肩書きはなんでもいいけど、要するにデザイナーだ。 クライアントは飲料メーカー、製薬会社など。 んで間に百貨店の法人外商部や広告代理店が入ることが多い。 入ってから3ヶ月、仕事の多くは北京オリンピック関連だった。 だから「サッカーの代表ユニフォームのヤタガラスが使用できず、変更の可能性」とか「水泳のウェアをスピード社に対抗して国内企業が急遽開発」といったニュースは全く人ごととは思えない。各企業の担当の方は対応に不眠不休で頑張っているのだろう。 入ってみてわかったのだけど、ノベルティグッズというのは、常識では考えられないほど企画立案から納期までの期間が短い。 だから、プレゼンが通るかどうかわからないうちに、材料の買い付けや金型の発注をしなければならないということがしばしば起こる。 ダメだったら被害を被らないといけない。 ひょっとしたらその分、通常の製品の製造販売よりも実入りが大きいのかもしれないけど、あいにくまだお金のことはよくわからない。 でも「予算が合わない」という理由で、ほとんどのノベルティは中国で製造しているし、中国内でもどんどん田舎の工場に発注するようになってきているということなので、すごく景気がいい感じでもない。 はっきり言って業界としては縮小傾向にあるのだろうと思う。 自分に置き換えてみても、昔はペプシのおまけとかチョコエッグとかちょっと集めてたりしたけど、ここ数年は全く食指が動かない。 それはつまり販促グッズというのは広告効果としては弱まってきているということなのだろう。 忙しさは……どうだろう。 タクシー帰りや朝帰りもしばしばで、かなり忙しいけど、まあデザイナー稼業としてはあり得ない忙しさというほどのことでもない。 アニメーション業界もそうだけど、まあだいたいそんなもんだ。 問題は個人的に別の仕事を請け負っていることで、そちらが思ったように進捗していない。 某ゲームシリーズの背景を描くという仕事だ。 私の見込み違いで、いろんな人に迷惑をかけてしまっている。 もともと平日はデザイナーで土日に背景美術と思っていたけど、とてもじゃないけど計画の通りには進んでいない。 本業にかかり切りで、なかなか絵が描けないのだ。 6月はそのへんも挽回しつつ人生で一番忙しいであろう今の日々を乗り切りたいと思う。 ... Read More

「ディズニー初期原画を返還へ」について

こんなニュースがあった。 ディズニー初期原画を返還へ=「眠れる森の美女」など250点−千葉大 千葉大学(千葉市)は18日、同大工学部棟で発見された米ウォルト・ディズニー社の初期アニメ原画約250点を同社に返還すると発表した。良好な状態での保管が難しい上、より幅広い活用が重要と判断した。 原画は、世界初の全編カラーでアカデミー賞を受賞した「花と木」(1932年全米公開)や、日本でも人気の高い「わんわん物語」(55年同)、「眠れる... Read More

アニメ業界の”中の人”から見た「中国動漫新人類」

まだ私が日本のアニメ業界の「中の人」であるうちに書評を。 すごい。「中の人」やビジネスで中国と関わる多くの人は必読。 そしてそれ以外の方、特に中国人を毛嫌いしたり、どうせ観てるのは海賊版だろ?ってツッコミを入れるような人にこそ読んで欲しい。 本書「中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす」は、NBonline(日経ビジネス... Read More

ムック本 映像+(プラス)01 人形アニメーションの現場

映像+ 1 (1)
映像+ 1 (1)
グラフィック社

人形アニメーションに興味がある人ならば必携のムック本。

Amazon上では画像すら無く、目次などの情報も無いので、まず買おうとは思わないかも知れないけれど、もしこれを読んでいるあなたが、「人形アニメーション」「クレイアニメーション」「ストップモーション・アニメーション」などに少しでも興味がある、もしくは「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」「ウォレスとグルミット」「プチプチアニメ」などが好きならば、まず買って後悔はしないと断言できます。 続きを読む

転職活動中

明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 さて私事ですが、諸事情から現在勤務している会社を2月いっぱいで辞め、転職することにしました。 円満退職です。 アニメーション業界を去ることになると思います。 で、転職活動はじめました。 業界自体を去るつもりなので、コネが全くありません。 正月に実家に戻った際も、浪人時代の石膏デッサンを引っ張りだして、デジカメで撮影したりしていました。 もちろん就職活動用のポートフォリオに載せるためです。 路頭に迷わないように頑張ります。 ... Read More

アニメの背景画とPhotoshop

日本のアニメーション業界のデジタル化というのは、「仕上げ(キャラクターの色塗り)」と「撮影(コンポジット)」においてはほとんど100%完了している。 現在、唯一アナログ彩色、アナログ撮影をしているのは「サザエさん」。 この2つの行程はデジタル化によるメリットが大きく、移行時の弊害もそこそこに、瞬く間にデジタル化された。 じゃあこれ以外の行程、大きく分けて、「作画」と「背景美術」はデジタル化されないのか?といえば、デジタル化していこうというムーブメントが一時的に起こったり、会社単位で言えばデジタル化した所はあれど、未だに業界全体がデジタル化の方向に動いているという話はない。 なぜデジタル化していかないかといえば、理由は簡単で、デジタル化しても撮影やペイントほど効率化するわけでもなく、それでいてアナログの風合いが無くなってしまうから。 それでも「背景美術」に関しては少しづつデジタル化が進んでおり、2007年現在、統計を取ったわけではないけれど、たぶん制作されている作品の半数ぐらいがデジタル上で作られている。 具体的には、Adobe... Read More

「アニメ」と教育

私は、「アニメ」という言葉は「アニメーション」の単なる略語ではなく、”日本のアニメ産業”製のアニメーションだと定義しています。この文章内の引用では、「アニメ」「アニメーション」という言葉の使い分けは必ずしも私の定義の通りではありません。 こんなニュースがありました。 アニメは学問 国立大お墨付き 東京芸大、院に専攻新設 国際的に活躍できるアニメの監督や研究者を育成するため、東京芸術大学(宮田亮平学長)が大学院にアニメーション専攻を新設することが17日、分かった。芸大は文部科学省に設置を申請しており、11月に予定される大学設置審議会で正式決定される。大学院にアニメや漫画の専攻ができるのは全国で初めて。芸術系大学の最高峰に新設されることで、アニメの芸術性が学問的にも認められた格好だ。 文科省や大学関係者らによると、新設するアニメーション専攻は、日本の文化として認知されつつあるアニメを、より積極的に世界に発信していく狙いもある。 来年度から映像研究科の修士課程で16人を募集する。大学の学部段階で絵の描写や物語の構成方法を学んだ学生を対象に募集をかけ、アニメ専門家としての才能を発掘、作家や監督、研究者を養成する方針だ。 カリキュラムは実習を重視。制作技術や物語の構成だけでなく、3Dグラフィックなどの立体アニメも研究する。外部プロデューサーも招聘(しょうへい)することも検討している。 東京芸大には美術学部、音楽学部とそれぞれの大学院があるが、平成17年、総合芸術大学への転身をはかるため、学部を持たない大学院だけの映像研究科を横浜市に新設。映画専攻とメディア映像専攻を設置し、黒沢清監督や北野武監督らを教授に迎えて話題になった。 アニメや漫画をめぐっては、京都精華大が12年に「マンガ学科」を新設。その後、文星芸術大、東京工芸大、東京造形大などで同種の学科やコースが続々と誕生した。今回、東京芸大の大学院も名乗り出たことで、追随する動きがさらに広がりそうだ。 ◇ ■歴史浅く時期尚早? アニメやマンガの文化性は認めても、学問としての芸術性を認知することに異論もある。田中英道・国際教養大特任教授(文化史)は「アニメは歴史が浅い。芸術としての内容と質は足りずジャンルも確立していない。私大ならともかく、国費を投入した国立大で研究するには時期尚早ではないか」と話している。 (2007/09/18... Read More

イマジカ

今日は6時から初号試写というやつに行きます。 夏休みロードショーのアニメ映画です。 映画の場合、現像して音声と合わせてみないことには 最終的な仕上がりがわからないので、 関係者が集まって仕上がりを確認するわけです。 印刷で言うと色校正みたいなものかな。 ただアニメーションの場合は有名無実化していることが多くて、 関係者への顔見世的な側面もあるような気がします。 もともと35mmフィルムを切り張りして編集しているわけではないし。 まあ色味やディテール、音声なんかは、 初号の後に手直しすることもあるのかもしれません。 そしてその後、問題なければマスタープリントを作成。 さらに全国各館上映用プリントを現像しつつ、 マスコミ用試写会 (テレビでよく報道されているやつ。タレントや抽選で当たった一般の方を招いて上映する。映画の宣伝用) を経て、一般公開に至ります。 行く場所は五反田のイマジカというところ。 試写室の席数はせいぜい200くらいで、 マスコミ用試写の豪華さとは比べるべくもありませんが、 僕を含めた多くのスタッフにとって、 自分の仕事が最終的にどう仕上がっているのか、 初めて確認できる場でもあります。 このときはいつも期待半分、不安半分です。 あ、上で初号の後に手直しするかもと書いたけど、 今回、そして多くの場合、もうそんな時間的余裕はもともとないです。 だって今日は金曜日で、来週がマスコミ用試写会で、 再来週末には全国公開なんだもの。 どんなことがあってもタイムオーバー。 どうしようもありません。 ... Read More

DとP

ディズニーがピクサーの買収を発表しました。 ディズニーの取締役にピクサーとアップルのCEO(最高経営責任者)、スティーブ・ジョブズが就任したのが個人的には嬉しいです。 ディズニーはアニメーションの内容に対して、財務系の重役が口を出す(Executive... Read More

日本のアニメーターは、どれほど貧しいか

僕の職業はアニメーション制作業ではあるものの、いわゆるアニメーターではないので、このタイトルの言葉には微妙に当てはまりません。 ちなみにアニメーターとは、アニメーションの作画(原画、動画)を行う人の総称ですが、アメリカでは作画監督クラスの人に冠せられる役職です。「マンション」と同じで日本では大げさな言葉を使っているわけです。 HotWired... Read More

動物キャラクタービジネスの弊害

ムシキングのブームで、日本で海外産のカブトムシやクワガタがブームだ。 で、それが日本の生態系に影響を与え始めているらしい。 交雑(日本のカブトムシやクワガタと、外国産のが交尾して、本来いない種が生まれること)も発見されている。 ムシキングのマンガの連載を抱えている小学館は紙面で注意を呼びかけることを決めた。 一方この間深夜にやっていたドキュメンタリーで、東南アジアの山間部の農村で、昆虫フィーバーが起こっているというのがやっていた。貴重な昆虫一匹で、村民の月収くらいになるらしい。もちろんそれらは丁寧に梱包されて日本に送られる。 ファインディング・ニモのヒットで、カクレクマノミが乱獲されて減少しているらしい。 映画自体はほぼ完璧な、動物愛護プロパガンダムービーだとは思うのだけど、観る人にはそのメッセージよりもキャラクターの可愛さの方が大事なのかな。 でも幼児や小学生以下向けのコンテンツビジネスは、つまるところキャラクタービジネスなわけで、動物が主人公である場合、内容に関わらずその動物に注目が集まって、売れる。 僕は実はファインディング・ニモの場合は配給側として間接的に、 ムシキングは制作側として参加していて、いわば当事者というか元凶の一部だ。 作品が悪いんじゃなくて、子供の親が悪いとか、乱獲する業者が悪いと言っても始まらない。視聴者のモラルに期待しても残念ながら、こと動物や生態系の問題はよくなった試しがない。 啓蒙するほど注目が集まって、結果的に被害は拡大する。 物語の持つ力の限界とはどこにあるのか? いろんな思惑の間で、今日も僕は引き裂かれながら仕事をしている。 ... Read More

転職を模索中。

実は転職を考えています。 まあ実際は何も行動を起こしていないので、どうなるかはまだ何とも言えないんだけど… ただアニメ会社の一部署のチーフとして働いていて、部下もいるし、新人も抱えているしで、辞める一ヶ月前に「来月辞めます」じゃ済まないという現実がある。 チーフになれるように部下を育てるか、どこかから次のチーフを捜してくるか…とにかく、布石が必要なんです。 それより大事なのが、じゃあ次の仕事はなにをするのか?ということ。 アニメ業界は全然考えていません。 業界内で転職するくらいなら、別に今の会社のままでいい。 会社に不満があるわけじゃないし。 いや、なくはないけれど、転職のきっかけになるような不満はない。 世の中にはアニメ業界を目指している方がいっぱいいると思うんですけど、で、そういう方には申し訳ないんですけど、誘われたから入った、という感じで、もともとあんまりアニメに興味がないんです。 今も一週間通して、ほとんどTVでアニメを観ないです。 あ、ストップモーションアニメーション(ナイトメア・ビフォア・クリスマスとかウォレスとグルミットとか)は好きですけど。 学生時代もファッションや音楽が好きで、代官山や原宿にいて、アキバとか全然眼中になかった。 今もピアスとハンチングにワークブーツで、ビッグスクーターで通勤と、およそアニメ業界に似つかわしくない格好です。 あ、体型だけはバッチリ染まりましたけど( ̄へ ̄|||) でもやっぱり潰しが聞かないわ、絵描きって。 僕はアニメーションの背景描きなんですけど、業界以外である程度キャリアを活かせるとなると、ん~ゲーム業界くらいかなあ…でもゲームもあんまりやらないので、いまいち興味が持てない。いつでもおいでよ、って言ってくれるところもあるんだけど… あとは昔いた広告業界…性分としてはそっちの方があってるような気もする。 もやもやとそんなことを考えている今日この頃です。 ... Read More

DVDの特典って

こないだ僕がスタッフとしていて参加していたアニメーションに関する撮影がありました。 それはDVD特典用のメイキングというやつです。 ビデオカメラが製作現場にきて、こういう風な工程を経てアニメーションは出来上がっているんだよ、ということを撮っていきます。 舞台裏ってやつなんですかね。 まだあがりは見ていないんですけど、なんか絵面っていうんでしょうか、作るのはプロでも、映るのは素人ばっかなので、ムサい感じになってるんだろうな~と想像します。 で、それを補うためにテロップとか多めになってそう。 僕は実はいちおう部署のチーフなので、いろいろ説明したり、作ってて楽しかったことや大変だったことを説明しました。 とはいえオタクや大人向けではなくて、幼児向けのアニメなので、あまり細かい専門的な事は説明していません。 本当はもう作業は終了しているので、作業風景は少なくともうちの部署に関してはヤラセでした。 実際、超忙しい時期にカメラなんか来られたら迷惑で仕方ない。 しかし冷静になって考えてみるとせっかくDVDを買って特典映像がメイキングって、小さい子どもにはどうなんだろう? ありがちですけど、なんかイマイチな感じがします。 小学生くらいになればある程度面白いと思うんだけど… 僕はメイキング映像観るのが楽しみでDVDを買ったりするんですけど、まあ仕事が仕事なんでちょっと参考にならないですよね。 やっぱり番外編で小さいボーナスエピソードがあったり、あくまで、キャラクターやお話を充実させる方がいいんじゃないかなぁ… そのぶん時間と予算は余計にかかってしまうんですが。 今年の頭くらいに発売された「メリーポピンズ」には、実は特典映像のスタッフとして参加しました。 ディズニー時代の最後の仕事だったのかな。 それは10分くらいの番外編なんですが、なかなか良くできていたように思います。 なんかアメリカのDVDアワードだか、賞にノミネートもされたようなので、観た人の反応も良かったのではないかと想像します。 メイキングといえば、もう結構前の話ですけど、ポンキッキーズに出たこともあります。 ブラザートムさんが「バットム」というキャラクターで、子ども達と一緒にいろんな場所で社会科見学というか体験のようなことをする企画です。 で、ディズニーアニメーションにきて、一日アニメーション製作体験をやりました。 僕は当然現場で迎える側のスタッフです。 まあ子どもやバットムさんが中心で、僕自身はほとんど映ってませんでしたが。 ああ、思い出した!全然取材されてないのにDVDにメイキングがついてた事がありました。 本当は日本で作ったのに、全然知らない外人が、アメリカで作ってるフリをしてる映像です。 発売されてからなんじゃこりゃ!とビックリしました。 未だにあれはなんだったのかわかりません。 さて話は戻って自分が出ているメイキング…やっぱり観たくないです、はい。 ... Read More

スリーピーホロウ

「スリーピーホロウ」といえば、ティム・バートン監督で、ジョニー・デップ主演、クリスティーナ・リッチがヒロインの映画が有名ですが、どうもアメリカではかなりポピュラーなお話らしく、他にもいろんなバージョンがあります。元はと言えばワシントン・アーヴィングという人の小説だそうです。 日本でいうと小泉八雲の怪談話みたいな感じなんでしょうかね。 ティム・バートンは、20代の頃、ディズニーのアニメーターだったのですが、彼が子供の頃に影響を受けたディズニー作品として、いつもまず挙げるのが、この「The... Read More

アニメ業界の厳しさ

1月から研修生として、僕の部署で働いてきた二人がいよいよ明日から正式な社員になります。 このブログを読んでるわけはないのだけど、これからよろしくお願いします。…と言いたいです。 素直で真面目でいい子たちです。 アニメーション会社って、本当にこれが現代日本なのか?っていう待遇で人を働かせるんです。 初任給が一桁は当たり前。 完全歩合制の会社が多いので、新人は勢い、ほとんどもらえません。 1日最低12時間労働。長いと…会社で生活します。 だから、だいたい最初の1〜2年は、親に仕送りしてもらうか、実家が東京近郊かのどちらかでないとやっていけません(日本のアニメーション関連会社の70%は、東京都内、しかも中央線沿線と、西武線沿線に集中しています)。 実家が遠くて、しかも親がお金を出してくれない場合は、なにしろバイトする時間もないし、この道をあきらめるしかないんじゃないかなぁ。 僕が所属している会社は、そんな業界の中では、かなり待遇はいい方なのですが、まあ一般企業に比べたら…よくないですね。 だってあの天下のスタジオジブリが、初任給167,000円なんです。 あんなに映画館にお客さんが入って、さぞかし儲かってそうなんですけどねー… それでも毎年、多くの人が業界に入りたいって希望して、夢を抱いて勉強したり、上京したりする。 この原動力ってなんなんでしょうね? 僕自身はというと、CM業界で仕事していたときに、美術予備校時代の同級生から電話がかかってきて、 「ディズニーアニメーションで今働いているんだけど、今一緒に働いてくれる人を探してるんだ。誰かいい人はいない?」 という問いに 「あ、それ俺がやりたい」 と答えたのがきっかけです。 はっきりいって、それまでアニメーション会社で働いてみたいなんて露ほども考えた事はありませんでした。 運命とは不思議なもんです。 ... Read More

ディズニーで考える物語の意味

僕は元ディズニー社員で、ディズニーのアニメーションを作っていたので、まあ内情というか、内幕というか、そういう事について、ある程度詳しいです。もちろんブログには書けないようなこともあるのですが、それはさておき。 今回は物語というのを個人の体験というレベルではなくて、社会学的な観点から考えてみたいと思います。 「ディズニー・シナジー」という言葉がアメリカにはあります。 シナジーというのは「相乗効果」というのがニュアンスとしては近いと思うんですが、僕の勝手な超訳なんで本当は違うかもしれません。 で、その意味はというと、 【1.物語とキャラクターを使って「アニメーション」(映像)を作る】 まずはここから。 物語もキャラクターも映像化する過程で生み出されていきます。 そしてキャラクターを取り囲む世界観はここで決まります。 お客さんは映像を観て、楽しさを得て、次の購買意欲が高まっていきます。 僕はディズニーという巨大メディアコングロマリットで、この部分を担当していたわけです。 ↓ 【2.「テーマパーク」で、そのアニメーション、映画の追体験をできるアトラクションを作る】 お客さんはアニメーションや映画への愛着から、テーマパークのアトラクションを体験したいと考えます。 そして、アトラクションを体験する事で、さらに物語やキャラクターへの愛着が深まります。 それは次の購買意欲を引き出します。 ↓ 【3.キャラクター商品を作る】 映像、アトラクションで、物語とキャラクターへの愛着を深めたお客さんは、ぬいぐるみをはじめとする、キャラクター商品を手元に置いておきたいと考えま... Read More

日本ディズニーのアニメーション

どうもアニメーション会社に勤務している、とブログに書いているのに、 役職(アニメーターをはじめとして、撮影とか、仕上げとか、いろんな過程を経て1本のアニメーションは仕上がります)もはっきりせず、作った作品もはっきりしない、というのはいくらなんでもヒドいと、今さらながら感じました。 で、作品か、役職か、どちらかくらいは具体的に書こうと決めました。 いろいろ考えたのですが、やっぱり役職だと話題がマニアックに偏りがちになる予感がしたので、作品の方を公表したいと思います。 業界の裏話とかは逆に役職を公表した方が書きやすいのですが。 僕は去年まで、ディズニーのアニメーション部門に在籍していました。 ウォルト・ディズニー・アニメーション・ジャパンという会社です。 あまり知られていませんが、日本国内にも、ディズニーのアニメーションを作る会社があったのです。 「あった」というのはもうないから。 去年無くなってしまいました。 アメリカ本社の意向で閉鎖したのです。 実はここ2年で、ディズニーに在籍していた、アニメーションに携わる人の70%が解雇されました。もちろんアメリカ国内も含みます。 理由は、2Dアニメでは採算が取れないから。 日本国内ではたくさん作られているけれど、時代は3Dアニメ主流です。 現在、僕は違うアニメーション会社に在籍しています。 この秋、僕がディズニー名義で最後に携わったアニメ映画が公開されます。 くまのプーさんの新作です。 アメリカでは既に公開されて、最高全米5位になりました。 会社がないので、当然、社割も無いし、試写会も行けませんが、 チケットを買って、映画館に足を運ぼうと思っています。 ... Read More

現在アニメーション仕事中

アニメーションという、まあ金銭面や待遇面から考えたら、明らかにやめたほうがいい職業に就いている僕は、土曜日の夜、現在も仕事中です。 今や、世界的に有名らしい日本のアニメーション産業のうち、広告代理店や、現像、音響を除くいわゆるアニメーション制作会社は、その七割以上が東京、西武線沿線と中央線沿線に集まっています。 これは昔、東映動画、虫プロ、東京ムービーといった老舗が、それぞれ、東大泉、富士見台、南阿佐谷にあり、下請けなどの関連産業が、その周りにできていっ... Read More