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背景How to本の決定版『デジタル作画法 アニメで見た空と雲のある風景の描き方』レビュー

こんな本を待っていた。
アニメに限らず背景を描く教科書として文句なくお薦め。

4816353763 デジタル作画法 アニメで見た空と雲のある風景の描き方
Bamboo
ナツメ社 2013-04-09

出版社サイトより

数多くのアニメーションの背景を手がけたBambooのスタッフが、CGでリアルな空と雲を描くテクニックを紹介します。色の作り方や光のとらえ方などの基本テクニックから、季節や時間で異なる空を描き分ける応用テクニックまでわかりやすく解説します。南国の積乱雲、爽やかな朝焼け、ドラマチックな夕焼け、月明かりに照らされる雲、夏雲と田んぼ、秋雲、冬の曇天、飛行機から見た雲海、雲間から差し込む光、天の川、オーロラなどなど眺めているだけで楽しくなる「雲」と「空」が登場します!

でも表紙や帯のコピーの方が魅力を端的に示している気がする。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の背景画や、『攻殻機動隊S.A.C』シリーズ、『東のエデン』、『009 RE:CYBORG』など。
CG背景美術のあのBambooが空と雲を描くテクニックを初公開!
現実より美しい空と雲は、アニメ作品の中にある!

【目次】

はじめに
GALLERY
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
東のエデン 東のエデン劇場版Ⅰ・Ⅱ
ギルティクラウン

Introduction 制作環境と基礎知識

デジタルで描くときの道具
画像サイズと解像度

Chapter1 基本パーツの描き方

グラデーションを描く
立方体を描く
球体を描く
円柱を描く
光源を移動させてみよう
雲と空を描く

Chapter2 自然物の描き方

岩を描く
木を描く
木や川のある風景を描く
南国の青い海と積乱雲を描く

Chapter3 一日の時間による変化を描く

爽やかな朝焼け、横から差し込む朝日
ドラマチックな夕焼け、逆光と沈む夕日
夜の海、月明かりに照らされる雲、映り込む月光

Chapter4 四季の移り変わりを描く

土手に咲く桜と菜の花
夏雲と田んぼ
秋雲とススキ
冬の曇天と雪山

Chapter5 いろいろな種類の空を描く

飛行機から見た雲海と、沸き立つ積乱雲
雲間から差し込む光、照らされる水田
夜空を縦断して輝く天の川
幻想的なオーロラのカーテン

Chapter6 都市や街並みを描く

質感を描き分ける
古民家のある風景
横浜ランドマークタワーから見た景色

Chapter7 アニメーションにおける背景の役割

登場人物の心情に合わせて背景を描き分ける
『君に届け』を例に
時間軸の変化に合わせて背景を描き分ける
『精霊の守り人』を例に

公式サイトで少しだが「立ち読み」できる。
アニメの背景美術というのは、2013年現在、8割方1からデジタルで作成されているのだが、そのメイキングを解説した本はこれまで無かった。
いや、アニメはもとより、ゲームやその他コンテンツと呼ばれるもののデジタル背景の描き方を解説している本でお薦めできるものは無かった。
アナログなら無くはない。
小林七郎の『空気を描く美術』や、『男鹿和雄画集II』などはいい教材になると思う。

空気を描く美術―小林七郎画集 (ジブリTHE ARTシリーズ) 空気を描く美術―小林七郎画集 (ジブリTHE ARTシリーズ)
小林 七郎 スタジオジブリ
男鹿和雄画集II (ジブリTHE ARTシリーズ) 男鹿和雄画集II (ジブリTHE ARTシリーズ)
男鹿 和雄 スタジオジブリ

デジタルで背景を描く解説書は2〜3年ほど前からぽつぽつと発売されていた。
私は元アニメーションの背景美術で、専門学校で講師をしているので、自分や生徒の参考になればと、発売されれば読んでみたり買ってみたりしている。
中には一部使える部分があったりしたが、全体的には物足りなかった。
しかしこの本は文句なくお薦めだ。
既に業界の背景美術の人や生徒も含め薦めまくっている。
この本を読んでみると、或いは細かい解説が載っていないと感じて不満に思う人もいるかもしれない。
“本の通りに描いたら凄い背景を描けた” という結果を求めるなら、その通りだと思う。
例えば、使うブラシの種類とか、レイヤーの重ね方といった解説は控え目だ。
しかしそれがいい。
絵を描く上で気をつけるべき点、雲、空、空気、木など自然現象の解説、光源に対する明暗の付け方など、本質的な解説が多い。
だから、PhotoshopでもPainterでもSAIでもClip Studioでも通用するし、バージョンが変わったからといって内容が変わるわけでもない。
それならアナログ時代の書籍でもいいのでは、という疑問も湧くが、それは半分当たっていて、半分誤りだ。
アナログ時代の書籍は、パネルへの水張りやポスターカラーの説明、地塗りなど、アナログ特有の事柄に割く部分が多く、デジタルで役に立たない部分が多い。
また、「筆の腹を使って」「水を多めに含ませて」と描いてあった時、それを再現するにはどうしたらいいのかは、相当デジタルでの作業に慣れないと難しい。
「はじめに」にある言葉を引用する。

本書で紹介している技法は、Bambooという一背景スタジオのスタッフが描いている方法であり、描き方に正解はなく、数ある技法の1つであるということをご理解いただきたいと思います。

正解は無いが、現在この本より優れた方法の提案もまた無い。
もちろん個々の背景美術スタジオで積み上げたノウハウというのはあるのだが、アニメ業界というのはノウハウの体系化や継承が極端に苦手で、今後この本より優れた提案があるかは大いに怪しい。
しばらくは、この本が業界も含めた背景美術の事実上の教科書として使われることになるはずだ。

Photoshopを使うメリットって?

このサイトではAdobe Photoshopのブラシのカスタマイズをいくつか紹介している。
でも私は別にPhotoshop原理主義者ではない。

今はほとんど使わなくなったが、昔はPainterも使っていた。
また現在ではSAIを時々使っている。便利。

だから、Photoshopよりも他のソフトを使ったほうが手っ取り早いことがあるのは解っているつもりだ。

これは何もペイントソフトとしてのPhotoshopに限ったことではない。

画面にかかるエフェクトを調整している時は、Adobe After Effectsのほうが調整しやすいなあ、と思うことがあるし、Adobe Illustratorでやればこの模様かんたんにできるのに、と思うこともある。

写真画像のシャドウ部分を持ち上げるのは専用の現像ソフト…いや、iPhotoでももっと簡単にできる。
3DのテクスチャはZBrushのほうが直感的にできるんだと思う。
よく知らないけど。

その他もろもろ、Photoshopではできないことや不満はある。

じゃあなんでPhotoshopを使うのか?

職場のPCやMacにインストールされているグラフィックソフトがPhotoshopだから

アニメーションや、ゲームやデザインなどの会社の場合を想定する。
社員が数人の会社なら割と自由かもしれないが、システムの人が常駐しているような、数十人以上の規模の会社の場合、スタッフには管理者権限を与えられず、ユーザー権限で使うことが一般的だ。
その場合、自分で勝手にソフトをインストールして使うといったことはできない。
そして、そういったマシンにSAIやPainterがインストールされている可能性は低いが、Photoshopがインストールされている可能性はほぼ100%だ。

他人と共同作業をする際にはPhotoshopを使うことが多いから

Photoshopを使う最大の利点は互換性にあると個人的に思っている。
Photoshopで使うデータ形式、PSDは、上位互換性(古いバージョンで作成されたファイルを新しいバージョンで開ける)はもちろん、下位互換性(新しいバージョンで作成されたファイルを古いバージョンで開く)も最大限確保されている。
もちろん新しい機能を使ったファイルはうまく開けなかったり、表示されなかったりすることもあるが、割ととりあえず開けることが多いし、どうしても開けない場合は、新しい機能をオフにしたり、画像を結合やラスタライズすることで開けることがほとんどだ。
つまり関連会社やスタッフで、多少バージョンが違っていてもなんとかなるというのが、仕事で使う場合は大きな強みになる。
個人作業の人…漫画家やイラストレーターにPainterやSAIを使う人が多くて、共同作業の人、ゲーム業界やアニメ業界に少ないのはこのへんに理由があると思う。

結局Photoshopが、一番つぶしが効く。
そして、Photoshopしか使えない状況で何ができるか、が会社などでは自分のスキルとして評価されることになる。
だからむしろこのへんに魅力を感じない人はPhotoshopを無理に使う必要は全く無い。
個人で黙々とPhotoshopではないソフトを極める、大いに結構。
それにいまどきPhotoshopを使えるからって就職に特に有利になるわけじゃない。
必要条件ではあっても、十分条件であることはあまりない。

Adobe Photoshop CS5 Windows版 (32/64bit) Adobe Photoshopシリーズ
アドビシステムズ
 

Wacom プロフェッショナルペンタブレット Mサイズ 紙とペンに迫る書き味 Intuos4 PTK-640/K0 Wacom ペンタブレットシリーズ
ワコム
 

アニメの背景美術を志す人へのアドバイス

はじめまして。

ご質問の、アニメの背景美術を志すにあたって、これから専門学校でデジタルメインのコースと、アナログメインのコースのどちらを選ぶべきか、という件についてお答えします。

まずアニメ業界で背景美術に携わる人にとっての、おそらく共通の認識としては、

  • アナログで絵を描いてきた人がデジタルで絵を描く→可能
  • デジタルで絵を描いてきた人がアナログで絵を描く→不可能

ということです。
漫画家でも、今までコピックや絵の具やカラーインクを使っていた人がデジタル彩色になることはあっても、今までデジタル彩色だった人が、アナログの画材で描くようになった例ってほとんど無いですよね。
ですから、アナログとデジタルどちらを学ぶのが良いか、という質問に対しての答えとしては、ぶっちゃけつぶしがきくのはアナログだと言っていいと思います。

アナログか、デジタルか、という問題は、プロの場合は予算だったり納期だったり、いろんな事情でシビアな問題ですが、勉強の場合は、画力の向上や、色彩やパースを学んだり、発想するためにアニメ以外にもいろんなものを観たり読んだり、ということのほうがはるかに大切です。
傾向として、デジタルがメインのコースの方が、集まる生徒も、カリキュラムも、アナログメインのコースに比べると、画力の向上について軽視する傾向が強いと個人的には考えています。
Photoshopの操作とかというのは、所詮は手段ですし、もしアナログである程度の絵を描ける人なら、教えてくれる先生なり先輩がそばにいれば、数週間もすれば、Photoshopとタブレットである程度のものは描けるようになるはずです。

で、ここからが難しいところなのですが、不況だったり、アニメの製作本数が減っていたりで、以前にも増して、今、アニメ業界で新人を育てる余裕のあるところは多くありません。
そして、アニメーションの背景美術は1からデジタルで描いている会社が5~6割くらい。
アナログの絵をデジタル加工して使っている会社が残り4割。
(比率は調べたわけではないので違っているかもしれません。でも年々デジタルの比率が増えてきているのは確かです)
ごく一部を除くとほとんどの背景美術にはデジタルの工程が入っています。
(デジタルの工程と言っても、スキャンしてちょっと色を整えたり、効果を加えたりといったごく控えめなものから、紙にポスターカラーで描いた絵をベースに、デジタルでガンガン絵作りしていくものまでピンキリです)
だから、上記の「Photoshopを教える数週間」をケチるために、とりあえずPhotoshopを使ってなんとなく絵を描ける人を採る会社というのは多いかもしれません。
そう考えると、デジタルメインで勉強して、なんとか背景美術の会社にもぐり込んで、数をこなしていくうちに絵も上達していく…というのも、それはそれでアリなのかもしれない。

ちなみに私は某専門学校でデジタルで絵を描く的な授業を教えていたり、一方で会社で就職希望者のポートフォリオ(作品集)に目を通したり、面接官をしたりもしています。
それにサイトでPhotoshopのブラシのカスタマイズの記事を書いたりもしている。
だからデジタルメインのコースを推すのが筋なのかもしれませんが、たぶん今時のアニメーションを教える専門学校でデジタルの工程を全く教えないってことは無いと思うんです。
だから、アナログメインで勉強して、Photoshopで作った作品もいくつかありますよ、くらいが、一番バランスがいいような気がします。

もうひとつ。
アナログの画材…背景美術の場合はポスターカラーと画用紙と筆…で学んで、なおかつ絵がうまい人は、得てして、アナログの画材自体に愛着が湧いて、デジタルで絵を描くのを嫌うことがあります。
いや、今はさすがに無いかな…
まあとにかく、それは悪いことではもちろんありませんが、好きか嫌いかに関わらず、新しいものに対して貪欲な姿勢を持つ、というのもまた大事だと思います。

…と、くどくどと書きましたが、結局絵が上手ければどっちでもOKってことです。
バリバリたくさん絵を描いてください!

それでは失礼いたします。

Photoshopでペン入れできるなめらかな線を描く方法

ハルヒペン入れ

Photoshopのブラシは初期設定のプリセットがいまいちだ。
「Photoshopのブラシは絵を描くのに向かない」という人の多くは、プリセットでひとしきり描いてみて、「やっぱりPainterやSAIとは違って描きづらい」と思ったのではないだろうか。

これから紹介するのは、ある程度Photoshopで絵を描いてきた人には当然のことばかりだが、もしやったことがない人はすぐに試してみてほしい。

上記画像はその方法を使って描いたもの。
もちろんトレースだが、線自体は全て一発描きで線の強弱を強調している。

なお対応環境は、タブレット使用前提、Photoshopのバージョンは、1番目のTipsはElementsを含め全対応、2番目のTipsは7.0以降対応。
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「Digital Painting Techniques 日本語版」レビュー

既に発売されてだいぶ時間が経っているので、入手された方も多いかと思う。
Photoshopのブラシのカスタマイズについて、いや、画材としてのPhotoshopの可能性について、現在ここまで深く解説されている本は他にない。

4862461212 Digital Painting Techniques 日本語版 – デジタルペインティングテクニック –
3DTotal.com 高木 了
ボーンデジタル 2010-08-01
 

Adobe Photoshopは画像ソフトとしてデファクトスタンダードでありながら、ネット上の様々な場所で、「ペイントソフトとしては使い勝手も機能もイマイチ」という意見が散見される。
「写真用のソフトだから」と。
この本を読む…いや、パラパラとめくれば、それが誤解と無知からきていることがわかる。
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Photoshop CS4はカンバス回転ができるみたい

先日ラスベガスで開催された「Photoshop World」でPhotoshop CS4が発表されました。
詳細は以下の記事が詳しいです。
Adobe、Photoshop Worldで「Photoshop CS4」を初公開 − MACお宝鑑定団 blog
記事にあるように、この様子はPodcastで配信されていて、動画を誰でも見ることができます。
その中で私が気になった機能はこれ。
photoshopcs4
記事内では

画像を回転する時に、コンパスのようなダイアログが表示されるようにもなっているようです。

と紹介されていますが、これカンバス回転機能じゃないですか!
動画ではグリグリサクサク動かしてます。
「画材としてのPhotoshop」として、長年Painterを使う人に敬遠される理由にもなっていた、「カンバスを回転できない」という問題が(たぶん)CS4では解消されます。

一応説明すると、アナログで絵を描くときに当たり前のように行っている、「自分の手のストロークに合わせて紙やカンバスの角度を変える」という動作をPainterでは初期からサポートしていましたが、Photoshopではこれまでサポートしていませんでした。「カンバスの回転」というメニューはありますが、実画像のピクセルの配置を動かしてしまうので、ちょっと作業中に角度を変えたいというニーズには全く不向きなものでした。

現在CS3を使っていて、「まあ次期バージョンはスルーかな」と思っていましたが、これは楽しみになってきました。

Adobe Photoshop CS5 Windows版 (32/64bit) Adobe Photoshopシリーズ
アドビシステムズ

Wacom プロフェッショナルペンタブレット Mサイズ 紙とペンに迫る書き味 Intuos4 PTK-640/K0 Wacom ペンタブレットシリーズ
ワコム

ペンタブレットと画面のアスペクト比の関係

コンピュータ上で描画する際には必須と言えるペンタブレットと、画面のアスペクト比(縦横比または横縦比)の関係の話。

結論から先に書くと、タブレットとモニタのアスペクト比は同一が好ましい。

タブレットでデファクトスタンダードと言えるワコム。

その現在のラインナップを見てみると、

  • A6ワイドサイズ
  • A5サイズ
  • A5ワイドサイズ
  • A4サイズ
  • A3ワイドサイズ

などとなっている。
過去には正方形サイズなどもあったが、現在は無くなっているようだ。

まずこのA4とかA5という単位がくせ者。
ワコムのラインナップの場合、これは単に長辺の長さを指す単位であって、実際にはアスペクト比は4:3だ。
ちなみにA4などのサイズは実際にはほぼ黄金比の1.414:1。
でも昔はほとんどのモニタが4:3のアスペクト比だったので、このサイズはなかなか合理的だったのかもしれない。
でも今発売されているモニタを見てみると、大体8割以上が16:9のワイド画面。

今からタブレットを買う人は、はっきり言って、ワイドタイプのモデルを買ったほうがいい。

タブレットを使うときは、通常手元を見ずにモニターを見て、ペンを動かし、絵を描く。
例えば最もポピュラーなA5サイズのタブレットとワイドスクリーンモニタを併用すると、このようなことが起こる。

ちなみにこれは現在の私の自宅の環境でもある。

スタンダード二画面を横に並べたマルチモニタ環境だともっと極端になる。

横が50%に圧縮されてしまうわけだ。
これは私がアニメ会社に勤めていたときの環境で、プロでこのような環境の方はそれなりにいると思う。

実は毎日そういう環境で書いていると、その環境自体にはすぐに慣れることができる。
手元は見ないから、作業中とくに違和感は無い。
しかし、これに慣れてしまうと、困ったことにアナログの手描きでまともな円すら描くことができなくなってしまう。
左右のストロークが自分の感覚と手の動きに差が出てきてしまうのだ。

これは困る。絵描きにとっては死活問題かもしれない。

この問題をタブレットを買い直さずに解決する方法はいくつかあって、そのひとつが、タブレットの環境設定でマッピングの設定をすること。

上の画面はMacのものだけど、もちろんWinでも同様の設定ができる。
ここで、モニタとタブレットのアスペクト比が同じになるように設定すればいいのだ。
つまり、モニタの右端をタブレットでは対応しないようにしてしまうか、
逆にタブレットの上端をモニタでは対応しないようにしてしまう。

この方法の弊害は、モニタの右端をタブレットでは対応しないようにした場合は画面上で移動できない部分ができて不便だし、タブレットの上端をモニタでは対応しないようにした場合は作業領域が狭くなってしまうこと。
だけど、「描く感覚」には変えられないだろう。

特にマルチモニタ環境の方は一度よく考えたほうがいい問題だと思う。
ワイドサイズのタブレットを使っても、モニタのアスペクト比とかなりのズレがあるのだから。

※追記
その後発表されたintuos4シリーズでは上記のようなサイズ表記をやめて、Small、Medium、Large、Extra Largeというサイズ展開になり、アスペクト比は16:9に統一された。

Wacom プロフェッショナルペンタブレット Mサイズ 紙とペンに迫る書き味 Intuos4 PTK-640/K0 Wacom ペンタブレットシリーズ
ワコム

Photoshopのブラシのカラーを筆圧でコントロールする

color.jpg

gradient2.jpg

Adobe Photoshopで、ブラシのカラーを筆圧でコントロールする方法を紹介します。
上のグラデーションは、単一のブラシで途中にカラーの設定を一度も変えずに塗ったものです。

必要なもの:

  • Adobe Photoshop 7.0以降(Photoshop Elementsシリーズ不可)
  • Intuosや、Bamboo、Favoなどのペンタブレット

作例はMac OSX、Photoshop CS3の環境です。

Photoshopを起動して、ブラシツールが選択された状態で以下のように設定します。
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Photoshopでリアルな鉛筆ブラシを作る方法

sample_pencil

sample_gorilla

Adobe Photoshopで、上の画用紙に描いた鉛筆のような表現を、ブラシの設定を行うことで実現する方法を紹介します。
ブラシやパターンのプリセットは全て標準でインストールされているものを使用しています。

必要なもの:

  • Adobe Photoshop 7.0以降(Photoshop Elementsシリーズ不可)
  • Intuosや、Favo、Bambooなどのペンタブレット

作例はMac OSX、Photoshop CS3の環境です。

Photoshopを起動して、ブラシツールが選択された状態で以下のように設定します。
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アニメの背景画とPhotoshop

日本のアニメーション業界のデジタル化というのは、「仕上げ(キャラクターの色塗り)」と「撮影(コンポジット)」においてはほとんど100%完了している。
現在、唯一アナログ彩色、アナログ撮影をしているのは「サザエさん」。

この2つの行程はデジタル化によるメリットが大きく、移行時の弊害もそこそこに、瞬く間にデジタル化された。

じゃあこれ以外の行程、大きく分けて、「作画」と「背景美術」はデジタル化されないのか?といえば、デジタル化していこうというムーブメントが一時的に起こったり、会社単位で言えばデジタル化した所はあれど、未だに業界全体がデジタル化の方向に動いているという話はない。

なぜデジタル化していかないかといえば、理由は簡単で、デジタル化しても撮影やペイントほど効率化するわけでもなく、それでいてアナログの風合いが無くなってしまうから。

それでも「背景美術」に関しては少しづつデジタル化が進んでおり、2007年現在、統計を取ったわけではないけれど、たぶん制作されている作品の半数ぐらいがデジタル上で作られている。
具体的には、Adobe Photoshopで一から描かれている。

今まで筆で画用紙にポスターカラーで描いていた人がペンタブレットを使ってパソコンのモニタを見ながら絵を描くわけだ。
面白いもので、Corel Painterをメインで使っている背景会社というのは聞いたことがない。
(補助的に使っていたり、テストで使ってみてやめてしまったりというところはある)

私もそういう立場で業界に携わっているひとりだが、その具体的なノウハウというのははっきり言って既存の書籍やサイトにはほとんど載っておらず、独自に編み出したものが多い。
その一例がブラシのカスタマイズ。
いま世界中の多くのサイトでフリーのブラシが配布されているが、そのほとんどが、画像を「ブラシに定義」しただけの、いわば「デジタルハンコ」に過ぎない。
既存の本にはブラシパレットのパラメータの説明は書いてあっても、それをどう使えばどういうブラシができるかは書かれておらず、さらに謎なのが、Photoshopにあらかじめプリセットとして登録されているブラシがショボ過ぎる。

だから自分で作る。
ハンコじゃなくて、画材として使えるブラシを。
シーンの前後が画用紙にポスターカラーで描かれた絵であっても、全く違和感がないデジタル背景を効率よく作らなくてはならない。
幸いPhotoshopは画材として使うための高度なカスタマイズ機能が随所にあるのだけど、その意味を完全に理解して、いじれる人はあまりいないようだ。

ブラシ以外にもTipsを挙げていったら本一冊書ける気がする。

Adobe Photoshop CS5 Windows版 (32/64bit) Adobe Photoshopシリーズ
アドビシステムズ

Wacom プロフェッショナルペンタブレット Mサイズ 紙とペンに迫る書き味 Intuos4 PTK-640/K0 Wacom ペンタブレットシリーズ
ワコム

Photoshopでリアルな水彩画風のブラシを作る方法

water_example.jpg

lotus.jpg

Adobe Photoshopで、上の画用紙に描いた水彩画のような表現を、ブラシの設定を行うことで実現する方法を紹介します。
ブラシやパターンのプリセットは全て標準でインストールされているものを使用しています。

必要なもの:

  • Adobe Photoshop 7.0以降(Photoshop Elementsシリーズ不可)
  • Intuosや、Favo、Bambooなどのペンタブレット

作例はWindows 2000、Photoshop CSの環境です。

Photoshopを起動して、ブラシツールが選択された状態で以下のように設定します。
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Photoshopでリアルな水墨画風のブラシを作る方法

suiboku1.jpg
mouhitsu2.jpg

Adobe Photoshopで、上の絵のような和紙に墨がにじんだような表現を、簡単なブラシの設定を行うことで実現できます。
ブラシのプリセットは標準でインストールされているものを使用します。

作例はWindows 2000、Photoshop CSの環境ですが、Adobe Photoshop 7.0以降のバージョンならばオーケー。
Photoshop Elementsシリーズでは再現できません。悪しからず。

また、ペンタブレットが無いと、濃淡を再現することができないので、これも必須でしょう。

Photoshopを起動して、ブラシツールが選択された状態で以下のように設定します。
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画材としてのPhotoshop

私が人に対して何かを教えることができるか?
考えた結果、それはPhotoshopのことくらいだな、と思い至りました。

今後、画材としてのPhotoshopのTipsを書いていきます。
特にブラシの具体的なカスタマイズ方法などのノウハウを中心に紹介します。

画材という意味ではやっぱりPhotoshopよりPainterでしょ!
……という方にこそ読んでいただきたいと思います。

Adobe Photoshop CS5 Windows版 (32/64bit) Adobe Photoshopシリーズ
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