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動物キャラクタービジネスの弊害

ムシキングのブームで、日本で海外産のカブトムシやクワガタがブームだ。
で、それが日本の生態系に影響を与え始めているらしい。
交雑(日本のカブトムシやクワガタと、外国産のが交尾して、本来いない種が生まれること)も発見されている。
ムシキングのマンガの連載を抱えている小学館は紙面で注意を呼びかけることを決めた。
一方この間深夜にやっていたドキュメンタリーで、東南アジアの山間部の農村で、昆虫フィーバーが起こっているというのがやっていた。貴重な昆虫一匹で、村民の月収くらいになるらしい。もちろんそれらは丁寧に梱包されて日本に送られる。

ファインディング・ニモのヒットで、カクレクマノミが乱獲されて減少しているらしい。
映画自体はほぼ完璧な、動物愛護プロパガンダムービーだとは思うのだけど、観る人にはそのメッセージよりもキャラクターの可愛さの方が大事なのかな。
でも幼児や小学生以下向けのコンテンツビジネスは、つまるところキャラクタービジネスなわけで、動物が主人公である場合、内容に関わらずその動物に注目が集まって、売れる。

僕は実はファインディング・ニモの場合は配給側として間接的に、
ムシキングは制作側として参加していて、いわば当事者というか元凶の一部だ。

作品が悪いんじゃなくて、子供の親が悪いとか、乱獲する業者が悪いと言っても始まらない。視聴者のモラルに期待しても残念ながら、こと動物や生態系の問題はよくなった試しがない。

啓蒙するほど注目が集まって、結果的に被害は拡大する。
物語の持つ力の限界とはどこにあるのか?
いろんな思惑の間で、今日も僕は引き裂かれながら仕事をしている。