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ガラスペン

周りでよく交わされる会話。

年々質が悪くなっていく筆。
素材の動物の減少もそうだし、いい職人さんが減っているのでしょう。

画材の木炭。
これもいい国産の木材も、炭焼き職人さんも、減るどころか、あまり無くなりました。

アナログとデジタル。
紙と筆で描くのか、コンピュータ上にペンタブレットで描くのか。

ソフトとソフト。
MayaとかmaxとかXSIとかPhotoshopとかIllustratorとかPainterとか。

小学生のとき、何故かガラスペンで絵を描くという授業がありました。
購買でガラスペンが普通に売っていたのです。
小学生が手にする文具ですからせいぜい数百円だったと思います。
割り箸ペンとも、先が金属のペンとも違う独特の描き心地でした。
当たり前ですが筆先にコシが全くない。
ガラスという繊細な素材の印象とは裏腹の書き味です。
難点は乱暴に扱うとすぐ割れる事。
裸でランドセルに入れるのは厳禁でした。
でも確か卒業前にはもう作る人がいないということで、購買から無くなっていました。

きっと僕が生まれる前にはガラスペン画を書く人や、ガラスペン字の達人がいたのでしょう。

何年か前のマイクロソフトのCMで、
「アートとはテクノロジーに近いものです」
と言っていましたが、本当にそうだよな、と最近特に思います。

ハイテクであれローテクであれ、およそ表現というものはいろんなテクノロジーに依存してるんだな、と。
「自分の表現」って、テクノロジーの副産物なのだ。