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友達になる方法

異業種交流会というのがある。
異業種といいながら、まるっきり関わりのない業種同士の交流はたぶんあんまりしない。
私が看護師と交流してたらそれは単なるコンパだ。

よくわからん自称クリエイターが集まる異業種交流会とやらに参加したことがある。
イラストレーターやら
アーティストやら
デザイナーやら
広告代理店のCDやプランナーやら
デザイン会社の社長やら
なんだかそんな人達がわいわいやっているところだ。

最悪だった。

偉そうな人の話を聞いてみんなで感心し、
仕事を発注する立場の人間は安く仕事をやってくれそうな無名の似非クリエイターを探し、
それにあずかろうと群がる連中が媚びへつらう。

とある自称イラストレーターと居酒屋で知り合い、その場で連れてってもらったのだけど、一杯飲み、数枚名刺のやり取りをして、さっさと出て別の店で飲み直した。
あとになってひとりから連絡が来て、仕事の相談を受けたけど、予算が相場からかけ離れていて話にならなかった。
そもそも「ポン引きのいる店には入っちゃいけない」…ちゃんとした人はそこにはいないのだと思った。

同業種交流会というのはたぶん意味があると思う。
それを世間では勉強会という。

でも職業をキーにした出会いって、そこに損得が発生して、友達にはとてもなれない。
参考になる話が聞ける。
話が合う。
じゃあ友達か、というと、聞かれたその時々で、友達って答えることもあるかもしれないけど、なんか違う気がする。

バーで知り合った人と仲良くなって、たまたま面白い職業だった、というのがいい。
ここ10年で仲良くなった人との出会いってそんなのばかりだ。
妻ともバーで出会ったし。
仕事とは離れた趣味を通じた出会いというのも、きっとそういうものなんだろう。

今年初めて中学の同窓会というものがあり、帰省して参加した。
別にみんなと仲良くなれたわけじゃない。
それぞれの生活を送っていて、見てきたもの、過ごした時間が違う。
でも、そこには利害はない。
違う世界でそれぞれ頑張っているんだな、と刺激になるし、励みになる。

大学時代の友人もやりとりしている人はごく少ないけど、すごく大切だ。

大人になって友達を作るのって難しい。