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観てなくとも買い。『おおかみこどもの雨と雪 ARTBOOK』レビュー

話題としては遅すぎるので、既に買った人も多いだろう。
最近、私の生徒や同僚や友人に薦めまくっている本がこれ。
既に5人ほどが周囲で購入に至った。
映画『おおかみこどもの雨と雪』の本。
帯には、”美術と技術” と書いてある。
ARTBOOKという名前、美術と技術という言葉から、背景美術のみの本だと思いがちだが、キャラクターや3D関連の資料も豊富だ。

露出も高く、評判もよく、大ヒットに至った『おおかみこどもの雨と雪』。
関連書籍もたくさん発売された。
いくつか買った人もいるだろう。
私も買った。
映画のファンなら、どれを買ってもいい。
それぞれの編集方針で、監督や声優ののインタビューや、設定資料集を見ることができる。
ただしアニメやゲームやイラストや映像に携わっているプロや、携わることを目指している人はこれ一択で間違いない。

CONTENTS

美術集 1 大学/街/アパート

美術設定 1 花の暮らしとその周辺

美術集 2 新しい生活

美術監督・大野広司インタビュー

キャラクターラフ・イメージ集

原画集

原画・井上俊之インタビュー
原画・鈴木亜矢インタビュー
鼎談 作画監督・山下高明×監督・細田守×小田部羊一

美術設定 2 都会から里山へ

美術集 3 成長と旅立ち

美術集 4 嵐の日に

レイアウト集

制作担当・和気澄賢インタビュー
編集・西山茂インタビュー
音響効果・今野康之インタビュー
色彩設計・三笠修インタビュー

キャラクターデザイン・色彩設計

撮影 1 デジタル画像処理

撮影 2 CG処理の特徴と内容

CGディレクター・堀部亮インタビュー
CGプロデューサー・豊嶋勇作インタビュー

総論

監督・細田守インタビュー

スタッフリスト

まず安い。
2,600円。
税込で2,730円はこの内容に対して安過ぎる。

もちろんパッと見、今この文を読んで2,730円を安いとは感じないだろう。
設定資料集で3,000円前後というのはまあよくある金額だ。
でも、例えば書店で手にとったり、Amazonから届いたら首肯せざるを得ないはず。
285ページの厚さにカラーとモノクロが約半々。
モノクロページははインタビュー、原画、レイアウトなど。
アニメ関係の設定資料集は薄くて高価なのが常だが、これなら文句無い。

私は『おおかみこどもの雨と雪』を映画館で観ていない、という身近な人にも薦めている。
ここまでの物量とクオリティの背景美術、イメージボード、原画、レイアウト、3Dの情報が、この値段で買える機会は、恐らく当分無いに違いないからだ。
そしてこの手の本は増刷もたぶんしない。
一度売り切れたが最後、Amazonのマーケットプレイスで値段が釣り上がっていくのを指をくわえて見ているしか無くなる。

もちろん私がかつてお世話になった、美術監督の大野広司さんをはじめとした、スタジオ風雅の背景美術を堪能してもらいたい。

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